骨形成不全症症状と治療

骨形成不全症は、多くの場合T型(軽症)、U型(周産期致死性)、V型(重度骨変形)、W型(軽度骨変形)の4つの病型に分類されます。T型は、白目の部分が青く(青色強膜)、骨変形の少ない、最も軽症の骨形成不全症です。多くは優性遺伝で、家族内に同様の患者の存在を見ます。成長障害も軽度で時には無症状で経過することもあります。骨形成不全症の9割はこの型で、2万人に1人の程度で現れるとされています。はいはいや立ち歩きを始めるころから骨折が多くなりますが、一生骨折を経験しない人もいます。骨折した場合は基本的に通常の治療を行いますが、骨折が頻発する場合は手術が必要です。骨粗しょう症の薬が骨形成不全症に有効なことが最近判ってきましたが、副作用などお子さまへの投薬については不明点がありまして、まだ実験段階です。症状や、発生時の年齢にもよりますが、骨折を恐れすぎて運動をしなしと骨は当然脆弱化しますので、医師と相談の上運動量を管理するのが適切だと思われます。骨形成不全症では骨折以外に歯が悪くなったり、難聴になる場合もあります。U型骨形成不全症は、最重症で、新生児期に胎内骨折、生下時骨折、呼吸不全のために死亡するのが通常です。多くは劣性遺伝とされますが遺伝性が証明されない例も多くあるようです。U型と思われる症例でも、治療方法により、乳児期まで延命する例もあります。V型骨形成不全症は、進行性の骨変形と顕著な成長障害を示す重症型です。青色強膜の合併はあっても軽度で成長と共に軽減されます。年少時から、象牙質形成不全や難聴を合併する例が多く認められます。W型骨形成不全症は、青色強膜を伴わない型で比較的軽症型で、骨変形・易骨折性の程度も軽度ですが、重症度の違いは症例によりかなり異なります。

骨形成不全症とT型コラーゲン

骨形成不全症が発生する時は、このT型コラーゲンが減少していたり、形成されたT型コラーゲンの形が異常であったりすることが示されています。コラーゲン分子の不足下場合は青色強膜(白目の部分が青い状態)を示す骨変形の少ない軽症型骨形成不全症となり、異常なコラーゲン分子の形成の場合は青色強膜はなく骨変形・象牙質形成不全を伴う重症型骨形成不全症という因果関係があると考えて良いでしょう。先ほど、「3本の鎖」といいましたが、これはα1鎖、α2鎖の合計で2本なのですが、α1鎖、α2鎖のいずれに異常があっても、骨形成不全症の原因になります。ちょっと専門的な話になりますが、α1鎖は17番染色体長腕(17q21.31-22.05)、α2鎖は7番染色体長腕(7q22.1)にある遺伝子により形成されます。従って、この遺伝子に異常があると、それが骨形成不全症の原因になるわけです。また、このT型コラーゲンそのものの遺伝子異常による例だけでなく、遺伝性を示す骨形成不全症も報告されています。因みに、このT型コラーゲンの分子サイズはかなり大であり、おおよそその全長において色々な異常があることが知られています。

そもそも骨形成不全症とは

さて、骨形成不全症とは簡単に言いますと、生まれつき骨がうまく形成できず、骨がもろくなる病気をさします。その原因は、T型コラーゲンと呼ばれる、骨を作る最も重要な蛋白の異常であるとされています。もう少し骨形成不全症の詳細を述べますと、そもそも骨には骨芽細胞と言う骨を造る細胞と、破骨細胞と呼ばれる骨を溶かしてゆく細胞の2種類があります。前者は、T型コラーゲンを含む種々の蛋白を出して骨を造ってゆきます。このT型コラーゲンは細長いらせん状をしていまして、細胞の外で3本の鎖が結合して、ちょうど三つ編みの様な構造ととっています。蛋白分子の端は一方はC末端、もう一方はN末端と呼ばれますが、この三つ編み構造はC末端が先に編みこまれてゆきます。この成熟したコラーゲン分子にリン、カルシウムが沈着し、硬い骨の組織が形成されるわけです。また、後者は、種々の酵素を出して、骨を溶かしてゆきます。この破骨細胞の機能は骨からのカルシウムの提供とか骨形成・骨吸収のバランスをとることで骨の形態を維持したり、成長させるために大切です。このT型コラーゲンの量・形状に問題があると、骨形成不全症がおこる可能性がでてくるわけです。

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